小田 努 開発部開発室長 2002年新卒入社

後発商品で勝つところに、本当の強さがあると思う。

入社3年目、紅あずまの甘露煮の開発を担当しました。一般的に昔からある後発商品。どうやって他社と差別化していくのか?を考えた時、まずは他社の商品を知ることから始めました。ある程度売れている商品というのは、どのメーカーも思い切って変えにくいもの。でも、ずっと変わらないからこそ、そこにはお客様のニーズが潜んでいます。市場に出回っている様々なメーカーの甘露煮を食べてみると、どれも甘すぎることに気づきました。原因を突き詰めてみると、流通上の理由であることが分かったのです。甘露煮の保存性を高めるためには、どのメーカーも味付けを甘くせざるを得なかったのです。私は「流通温度帯を変えることで、より美味しい甘露煮を作れるのでは」と思いました。保存技術や保存性のノウハウは堂本食品の強みのひとつ。私は、トラックでの流通温度帯を変え、甘さを控えめにした甘露煮を開発。そして、その商品は社内でもトップクラスの売り上げを構築する商品となりました。新商品はもちろん、後発商品でも特性や付加価値を生み出すことができる開発力。これが堂本食品の本当の強さだと思います。

開発部開発室長 2002年新卒入社 小田 努の写真

甘露煮の成功きっかけは、市場の声と世の中のニーズ。みずから聞き、調べる中で「甘すぎる」ということに気づいたのです。堂本食品では、世の中の声を直接聞くために、開発が営業と一緒にお客様を訪問することが多い。売れない商品というのは、お客様のニーズとマッチしていないことがほとんどなので、ニーズを把握して細かなチューニングをします。決して、いま売れている商品が必ずしも正しいと思わないことも大切です。また、開発者として「こんな商品つくれないかな?」という遊び心を忘れないようにしています。開発職ですから、失敗しても構いません。何度失敗しても、次へ進めばいいんです。もし、世の中のニーズを満たす商品開発に設備投資が必要であれば、できる限り会社は対応してくれますよ。